IIDXのお立ち台に布団を敷いて寝る

嘆きの樹は正規ではやるな

【映画】オダギリジョーさんがそこまで言うなら

『ジョン・カサヴェテス レトロスペクティヴ リプリーズ』公式サイト | 6/24(土)ロードショー より引用

 

へえ…「生死」を引き合いにしてまでも勧めるものなのか。

とても興味深い。一瞬で惹かれてしまった。

 

 

 

せっかく平日休みなんだから

水曜休みなんだから。映画ってそういえば安い日だったな、と曜日を見る度に思う。

そして私には一度くらいは地元の熊本で行ってみたい場所があった。

 

行ってみたい場所

地元の人間だったら一度は聞いたことがあるお店の名前だと思います。

その名も「DENKIKAN」…電気館。

100年くらい前から、姿かたちを変えて続いてる老舗の映画館です。

 

ja.wikipedia.org

 

ショッピングモールとかによくあるシネマコンプレックスではなく、

本当にこじんまりとしたミニシアター…っていうやつです。劇場が3つしかない。

 

たまにお店の横を通ることがあり、

外壁や立て看板を一応毎回チェックしてはいましたが…マニアックなラインナップなんですよね。

テレビで宣伝されてるような全米が泣いた!」とかいうやつが全くない

そういうのはデケェ映画館でやりますからね、

そういうものじゃないモノを、とにかく短期間で回して上映している所です。

 

「じゃあ、何見る?」

映画館行きたいのなら見る作品を決めなければなりません。

私のことを知ってる人はとても珍しいことしているな、て思うだろうな。

なんせ映画なんて全然見たことがないから。片手で数えられます。

本当に4年に一度レベルの頻度。まあ今年は夏に「RRR」を見ましたが…

なのに急に映画なんて、頭打ったんだろうか。

…多分春…4月の終わりくらいに打ったのが影響してるかもしれないね。。

 

まあ置いといて、今何上映してるんだろうな…の情報収集から始まります。

 

denkikan.com

ちゃんとHPあるしオンラインでチケットも買える。

それで曜日も限られてるので選択肢もあまり多くはない中

一つだけ目を引くものがありました。

 

一個だけシンプルで白黒があるなあ

www.zaziefilms.com

よくわかんないけど「渋い」と言われるものが好きになることが多いらしい。

人から言われて「これは渋いカテゴリなんだ…」と初めて自覚することがとても多い。

 

多分これは渋くてマニアックなものに惹かれたかもしれんな…

と薄々思いつつ、映画の概要を読み進めていく。

 

ジョン・カサヴェテス

その道の方だと伝説らしい…詳しくは直近で貼ったHPに書いてあるが、

ハリウッド的商業主義ではなく自主制作のパイオニアのようだ。

 

普遍的な「愛」をテーマに、人間の内面に潜む「孤独」や「狂気」をすくいあげ、人間の真の姿を追求し続けたカサヴェテス。

『ジョン・カサヴェテス レトロスペクティヴ リプリーズ』公式サイト | 6/24(土)ロードショー より引用

 

う~ん…色んな意味の深みを感じる。

 

見ることにした決め手

この記事の冒頭にも貼ったんですがオダギリジョーさんが映画のよくあるレビューですごいこと書いてて…

調味料を知らないなんてありえないレベルの作り手です、て表現されたら

見ないわけにはいかないな…としか思えなかった。

私も今度真似しよ…

DirtyAndroids氏の曲を聴いてないなんて、ケチャップを知らないことと同じことだ。それで死ねるか?

いや…なんか違うな……

 

あとオダギリジョーさんの名前を見て、ある記事を読んでたおかげもあってか

「じゃあこの人が言ってるコトは何だか信用できるな」

と思ったのも一因です。

映画を作ることに真っ直ぐな人なんだな、って印象を持ちました。

 

bunshun.jp

上の記事もお暇でしたら目を通してみてはいかがでしょうか。

彼が直近で出演してる映画「月」もDENKIKANで放映されているので

気になりはしたんですが、内容が自分にとってはきつすぎるので駄目かも。

 

 

そうと決まったら早速映画館に行こうか。

外観は先程のWikigoogle MAPを見てね。写真撮ればよかった。

で、エレベーターに乗り、チケット売り場が2階なので降りる。階段でよかった。

扉が開くと目の前にフライヤーが置いてる膝の高さくらいの棚と、ガラス越しに売り場があるので進んでいく。

 

オンラインで買えるけれど、初めて行く映画館だし。

ミニシアターだから昔ながら感あるチケットかな?とかほんのり想像していたが、

そんなことはなくQRコードが印字されているものが出てくる。ハイテクである。

スクリーンのある5階へ進んでいく。

エレベーターの扉が開く。

 

平日だし…人居ねえ…

 

 

f:id:kuromemo:20231108132804j:image

待ってたのはこじんまりとしたおしゃれなタイルフロアの上に

隅っこの方にはイームズチェア。

初めて見たすげ~…………座る。まあ、普通。

 

ほんとに誰も居ない。

入って…いいのか…?と思いながら劇場の中に入り座ったりするが、

実際は開演10分前にスタッフが案内する…を20分前だと勘違いしてることに気づき劇場から慌てて出て待機。

日本語が読めなかった。単に早く来すぎたわ。

 

開場時間付近になると他に見るお客さんも、ちゃんとスタッフ(おしゃれ)の方もいらっしゃったので安心しました。。

劇場に入る。

 

席は自由席なので好きなところに座る。

正直どこが良いのかはわからんのだが、後方中央部が一番良いとは聞いたことがあるし、実際他の人もそのようにして座っていた。

 

『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』

1976年に制作。生まれてない。135分。2時間ドラマ並。アメリカ映画

暗黒街のマフィア、ストリッパー、ナイトクラブ、犯罪。フィルム・ノワール的なテーマを持つカサヴェテス作品の中でも特異な1 本。カサヴェテス映画の要の役者であり、公私ともに盟友のベン・ギャザラが、巨額の借金を背負いこみ事件に巻き込まれていく場末のクラブのオーナー、コズモを見事に演じ、圧倒的な存在感を示す。

『ジョン・カサヴェテス レトロスペクティヴ リプリーズ』公式サイト | 6/24(土)ロードショー より引用

 

一応あらすじ読んだだけで視聴に挑みました。

 

他の人の価値観を通す前に初見で見たい方ではあるんですが

自己防衛的に先に少し知ってたほうがいいかもしれないな、とも悩みます。

こういうとこ映画特有の少し難しい問題なんだろうな…たぶん…

 

フィルム・ノワール的なテーマってなんだよ~~

 

ノワール」って漫画でしか見たことない単語だよ笑

フランス語で黒、までしか知りません。(白はblanc)

 

ja.wikipedia.org

 

説明むずいけど犯罪とか裏組織とワチャワチャするやつ。

日本で言うVシネでは?(ほんとか?????怒られないか???????

 

上述のとおり「フィルム・ノワール」という言葉の明確な定義は定まっておらず、何が「ノワール風」の感覚を形づくるのかについても議論がある[2]。

しかしこれまでフィルム・ノワールと呼ばれる作品には、主に以下のような特徴が指摘されることが多い[9]。

舞台設定(現代の大都市)
視覚的スタイル(コントラストを強め陰影を強調した画面)
テーマ(犯罪、詐欺、離別、精神疾患など)
登場人物の性格(ハードボイルドな男性主人公、謎めいた女性)
物語手法(時系列を複雑に行き来する構成、説明省略の多用など)
全体的なムード(社会に対するシニシズムや憎悪、閉塞感)

フィルム・ノワール - Wikipedia より引用

 

耐えかねて引用するしかない、

個人的に大好きな雰囲気ですね。実は闇側の闇って美味しくって…

 

見た感想

……わからない………雰囲気を見ていたかもしれない………

正直映画初心者が見るものじゃないだろうなとは薄々覚悟しながら見ました。

大枠のストーリーの流れはちゃんと分かる作りしてるので一応分かる。

よくある現代の1から100まで説明してるようなわかりやすいモノじゃない。

 
人の演技と表情から読み取って考える余地がとてもある

特に終わり方がふうん……すごいな…(わからん…)とはなってしまった。

多分複数回見ないと理解ができない類だ。味わい深い。

 

見栄は人を殺す

いいところを見せようと自分のキャパ以上のものをやるとボロが出て破滅に向かう。

ありのままを最初から見せた方がいい。

 

大事なものにまっすぐすぎてびっくりする

主人公は劇場の支配人なんですが、自分がピンチな場面だと思われるシーンなのにもかかわらず、自分のお店に電話をかけて今の演目がどうだとか確認するシーンが…

今そんなコトしてる場合か!?て思ったけど、それほど大事なんだなって

ある意味人が狂った所が描写されてたと思う。

 

移動手段に対する扱い

印象的でした。

主人公は支配人ということでお金めっちゃあるらしく、どのシーンでも湯水の如くつかってんな…て印象がデカい。

お金持ちの人って自分で車運転しないじゃないですか(偏見)

後半の展開で自分で車運転しないといけないことになるが、普段から運転手に任せきりだった主人公はトラブルが起きても対処できずにタクシーを拾ってるシーン。

人が転落している様を感じた。

 

演出がまあまあ好み

夜の場面が多くてすやすやしそうだったんですが、雰囲気すんごい良いんですよ。

劇場で歌ってるシーンとか。場末で安っぽいけど妖艶さが出る照明だったり。

曲が全くかからず静寂と人の息遣いだけだったり。

モノに当たる音だけで画面に写ってる人の焦燥感が出てたり。

多分こういうとこが考える・楽しむ余地なんだろう…

 

知識不足

映画の知識があればもっと分析して味わえるんだろうな。

作られた時代の情勢が影響されている作品もあると聞いたことがあるので

年代ごとの世界情勢とかも覚えておいたほうが楽しめるかもしれないな~とか

演出法とか監督ごとの特徴とか知ってたらより味わい深いのかな~~とか。

色々思うことが尽きませんね。そこまで知識付ける前に力尽きそうだが…

 

まとめ

行きたい映画館にいけて、知らない映画見てたのしかった。

 

映画の内容はあまり理解できない方だったけれど、

同じ監督の作品は他にもあるので観てみたい。

が、映画館では6つあるうち一つの作品を一日だけ、1週間限定でやられたので

もしかしたらもう見る機会が無いのかもしれない。

気になるタイトルがあるので配信とかであればいいけど…

 

とても有意義な時間の使い方ができたと思う。

休みの日って朝まで起きて昼まで寝る、をしてばかりだったんですが

たまには早寝早起きして午前中から何かをするのが良い事に気づけたと思います。

 

人が起きておる間に、人がやってるサービスを受けたほうが独りよがりじゃないことができるんだなあって…

 

ただ、毎週しちゃうと体力的に疲れてしまう気がするんでほどほどに。

でも毎週こういう事していきたい。時間の有効活用したい。

やれるだけやっていきたいし、気になる映画は見てみたい。

ほんと今更なんですけどね…この歳になってさ…

 

 

 

私は、憧れの背中を追っているだけかもしれないと感づきながら。